『英単語の語源図鑑』
本書は、語源を手がかりに単語を覚える、新しい英単語学習書です。少ない語根と接頭辞、接尾辞を関連づけて「芋づる式」に語彙を増やしていくことができます。清水先生の著作の中ではもっともシンプルでわかりやすい本ですから、語源学習は本書から始めることをおすすめします。
全体は12章に分かれ、各章の冒頭では、1つの接頭辞をおき、豊富なイラストでその接頭辞のイメージが定着されやすくなっています(本書52〜53ページを参照)。
次のページからは見開き2ページ構成になっていて、左側のページでは、その単語の接頭辞と語根の結びつきがイラストとともに紹介されています。例を次に示します。
con (共に)+form(形)
(接頭辞) (語根)
⇒同じ形にする
意味:【動】従う、順応する、一致する
(清水建二・すずきひろし著『英単語の語源図鑑』p.54より)
見開き右のページでは、同じ語根をもつ単語があげられていますので、同じルーツをもつ単語のファミリーが一度に覚えられます。
語源には様々な例外が出てくることもありますが、日本人が漢字の偏と旁を学ぶように、まず基本的な英語の語源をこのように楽しく学ぶことは、英語の学習に絶大な効果が期待できます。
『連想式にみるみる身につく語源で英単語』
本書は、同じ清水建二先生の著書ですが、上の本よりも詳しい内容になっています。こちらは、150の語根ごとに関連する英単語を整理しています。イラストは前書に比べると少ないですが、見開きに必ずイラストがついていて、分かりやすい構成になっています。
著者によると、語源学習法には3つのメリットがあるそうです。
- 単語の長期的な保持が可能になる!
- 未知語の意味推測が可能になる!
- 単語の体系的・効率的な学習が可能になる!
ある研究によれば、14の「マスターワード」と呼ばれる英単語に含まれる構成素の意味を学習することで、14,000以上の英単語の意味を推測する手がかりが得られるといわれています(清水・前掲書より)。これは、語源学習法の有効性を実証するものといえます。
なお、巻末には「語源de腕試し」というテストが8つもついており、復習するために活用するといいでしょう。