英検と参考書

英語能力テスト

英語能力テストというと、まず思い浮かべるのは「英検」と「TOEIC」です。けれども、実際には60種類ものテストがあるのです。このうち、もっとも実用度の高いテストとしては、「英検」「TOEIC」「TOEFL」が有名です。TOEICには4種類のテストがあります。そこで、これらのテストの概要を説明します。

英検(実用英語技能検定)

英検(実用英語技能検定)というのは、公益財団法人日本英語検定協会が実施する、英語能力を測定するための試験です。1963年に文部省の後援を受けて第1回の試験が行われており、日本でもっとも長い歴史を誇っています。

レベルに応じて、5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7つが認定されています。5級と4級は一次試験のみで合否判定されます。3級〜1級では、二次試験があり、一次試験に合格した受験者は二次試験を受験できます。

英検の特徴は、小学生から社会人まで幅広い層を対象にした検定試験だという点にあります。ちなみに5級は小学生4〜6年のレベルを想定しています。

英検では、読解や英作文だけではなく、リスニングや会話力も試験されるので、4技能の評価に最適の試験となっています。英検に合格すると、高校・大学の入学試験や単位認定で優遇される他、世界各国の教育機関で語学力の証明資格として認定されています。観光庁長官が実施する通訳案内士試験では、英検1級合格者は一次試験の外国語科目の受験が免除されるという優遇措置もあります。

英検の公式サイトは次のところです。

英検(実用英語技能検定)|公益財団法人 日本英語検定協会
英検(実用英語技能検定)|公益財団法人 日本英語検定協会

英検(実用英語技能検定)の公式ウェブサイトです。受験の申し込みや試験日程・検定料・過去問題の閲覧、合否の確認ができます。高校・大学への入試活用や単位認定優遇、英語教育に従事される団体・学校関係者の方向 ...

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TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)

TOEIC(トーイック)の正式名称は、Test of English for International Communicationです。TOEICは英語によるコミュニケーション能力を評価する世界共通のテストで、世界約60カ国で実施されています。もともとは、1979年、日本の経団連と通産省の要請により、アメリカのETCが開発したものです。ETCは、これも世界的に知られているTOEFLも主催しています。日本におけるTOEICの実施・運営は、(財)国際ビジネスコミュニケーション協会TOEIC運営委員会が行っています。

国際ビジネスコミュニケーション協会の公式サイトは次のところです。

IIBC|一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会
IIBC|一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会

IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会) 公式サイト のトップページです。TOEIC Program(英語テスト事業)、書籍・出版、グローバル人材育成を事業展開するIIBC(国際ビジネスコミュニ ...

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TOEICテストには、英語4技能の能力を評価するために、次の4種類のテストを実施しています。

テストの名称 測定する能力
TOEIC Listening & Reading Test 聞く・読む英語力を測る
TOEIC Speaking & Writing Tests 話す・書く英語力を測る
TOEIC Speaking Test 話す英語力を測る
TOEIC Bridge Test 初・中級者の英語力を測る

日本では多くの大学で導入するなど、よく知られていますが、受験者の大半は日本と韓国だという指摘もあります。ただ、外資系企業などでは、就職のときにTOEICの点数を評価項目に含めるところが少なくないようです。また、大学では英語課程の単位認定や推薦入試の判定資料として活用しています。

TOEICは、英検とは違って合否判定というのはなく、10点から990点までのスコアで評価します。スコアに応じて、コミュニケーション能力のレベルはA、B、C、D、Eの5段階で評価されます。その目安は、次の通りです。

レベル TOEICスコア 評価 ガイドライン
A 860点〜 Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。 自己の経験の範囲内では、専門外の分野の話題に対しても十分な理解とふさわしい表現ができる。Native Speakerの域には一歩隔たりがあるとはいえ、語彙・文法・構文のいずれをも正確に把握し、流暢に駆使する力を持っている。
B 730点〜855点 どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている。 通常会話は完全に理解でき、応答もはやい。話題が特定分野にわたっても、対応できる力を持っている。業務上も大きな支障はない。正確さと流暢さに個人差があり、文法・構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない。
C 470点〜725点 日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる。 通常会話であれば、要点を理解し、応答にも支障はない。複雑な場面における的確な対応や意思疎通になると、巧拙の差が見られる。基本的な文法・構文は身についており、表現力の不足はあっても、ともかく自己の意思を伝える語彙を備えている。
D 220点〜465点 通常会話で最低限のコミュニケーションができる。 ゆっくり話してもらうか、繰り返しや言い換えをしてもらえば、簡単な会話は理解できる。身近な話題であれば応答も可能である。語彙・文法・構文ともに不十分なところは多いが、相手がNon-Nativeに特別な配慮をしてくれる場合には、意思疎通をはかることができる。
E 〜215点 コミュニケーションができるまでに至っていない。 単純な会話をゆっくり話してもらっても、部分的にしか理解できない。断片的に単語を並べる程度で、実質的な意思疎通の役には立たない。

(ウィキペディア「TOEIC」 2018年9月25日閲覧)

TOEICで高得点をとるには、専用の問題集を購入して勉強することが必要です。アルクの「TOEICテスト対策通信講座」を受けるのも一つの方法としてお薦めします。

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TOEFL(トーフル)

TOEFLの正式名称は、Test of English as a Foreign Languageです。アメリカのETS(教育試験サービス)が開発、主催する英語能力テストです。非英語圏の出身者を対象に、アメリカなど英語圏の高等教育機関が入学希望者の英語力を評価する基準として利用しています。TOEICよりも早く、1964年から実施されています。TOEFLの日本の窓口は、CIEE Japan(一般社団法人 CIE国際教育交換協議会)です。公式サイトは次のところです。

https://www.jp.ets.org/toefl.html
https://www.jp.ets.org/toefl.html

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TOEFLは、TOEICと同様に、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を総合的に評価します。TOEFLテストには、「TOEFL iBTテスト」と「改訂版TOEFLペーパー版テスト」があります。日本ではTOEF iBTテストが実施されています。

iBTテストは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4部から構成されており、試験時間は約4時間です。TOEFLの受験申し込みはウェブサイト(英語)で行っています。受験者は、決められた試験日に受験会場でパソコンとヘッドホンを使って受験します。

スコアは、満点が120点、最低点は0点となっています。受験者は、試験から約3週間後に点数をすることができます。結果はインターネットで確認できます。入学基準点は受け入れ先の高等機関によって異なります。例えば、「フルブライト奨学金」の大学院プログラムでは、iBTテストで80点以上が応募条件になっています。また、ハーバード・ビジネス・スクールやオクスフォード大学のビジネススクールでは、iBTテストで109点を最低条件としています。

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